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ちょぼちょぼ追加中。
Large Group Awareness Training(LGAT)と呼ばれているものの日本での名称。 自己開発セミナーとも呼ばれている。
ほとんどの LGAT は、基本的に est や Lifespring というセミナーから分派したり、 受講生がはじめたもので、内容もこれらのものに基本的に準拠している。 日本では、 Lifespring の創設者の一人のロバート・ホワイトがはじめた ライフダイナミックスから、さまざまなセミナーが分かれては増えていった。 また、 est の系列のセミナーもあるし、セミナー間での交流がある場合もある。
Lifespring の系譜であるライフダイナミックス系の自己啓発セミナーの基本的な構成は、 三つの段階からなっている。
第一段階は、通いで 3〜5 日くらいのことが多い。 エクササイズをまじえて、自分自身の過去を振り返ったりしながら、 自己啓発セミナーの推奨するものの見方や考え方を体験学習する。 2 人 1 組で向き合って話をするダイアード、 2 組に分かれて赤や黒を投票する赤黒ゲーム、 二重の輪になって向き合った人と指で投票しあう実習などが行なわれることが多い。
第二段階は、泊まりで 3〜4 日くらいのことが多い。 ハードなコースで、自分が(生まれ)変わったような実感が得られるように構成されている。 海に沈みゆく船や飛行機で誰を救命ボートに乗せるのかを投票で選んだり、 普段の自分ではできそうにないような役を全員の前で演じたり、 母の体内から再誕生するといった、 第一段階に比べるとハードな実習で構成されていることが多い。
第三段階は、 2 ヶ月から 6 ヶ月の通いで、 そのあいだに 3 回くらいの全体の集まりがあったりする。 中身は、勧誘活動が中心。 自分の限界ギリギリの数を宣言して、その数の人に、 必ず何があっても第一段階を受講させるという実習を行なう。 72 時間後に地球が滅びるとしたら、一体どこまでのことができるかを考えて、 全力で勧誘するという 72 時間ゲーム、 今までの自分ではとてもできそうにないこと(例・街頭でパフォーマンス) をする冒険などの実習が行なわれることがある。
国内のものでは以下の 2 つの事例研究がある。
大西健、山田和男、長瀬泰子、藤田興一、大久保善朗、渥美義賢、小島卓也、融道男、 「自己啓発セミナーへの参加を契機に精神症状の発現をみた 6 症例」、 精神医学 33(11)、pp.1217-1223、 1991 年
内訳は、第一段階終了直後に心因反応、第一段階終了翌日に心因反応、 第三段階参加中に反応性抑うつ、第一段階終了直後に精神分裂病破瓜型(初発)、 第一段階 2 日目終了後に精神分裂病妄想型(急性憎悪)、 ゲスト・イベントに参加した翌日に精神分裂病破瓜型(急性憎悪)。
野崎裕介、岡田吉郎、荒井稔、永田俊彦、 「自己開発セミナーによって誘発された短期反応性精神病の 1 例」、 臨床精神医学 21(11)、 pp.1691-1696、 1992 年
第一段階終了直後に短期反応性精神病
また、精神的影響というよりは、 自己啓発セミナーとセルフ・ヘルプ・グループを比較した論文として、 以下のものがある。
斎藤学、 「カルトと自助グループ」、 アルコール依存とアディクション 13(3)、 pp.184-191、 1996 年
更に、ライフダイナミックスから依頼して行なわせた「教育的効果」の調査としては以下のものがある。
自己開発研究会(加藤正明(代表)、畑江千穂、佐藤林正、諏訪茂樹、斉藤克弘、及川尚美)、 「ライフダイナミックス・セミナーの教育的効果」、1988 年
国外の精神医学関係の論文誌に載ったものには、例えば以下のようなものがある(リストは不完全で調査継続中)。
L. L. Glass, M. A. Kirsch, F. N. Parris, "Psychiatric Disturbances Associated with Erhard Seminars Training: I. A Report of Cases (エアハード・セミナーズ・トレーニングに関係した精神障害:I -- 事例報告)", American Journal of Psychiatry 134(3), pp.245-247, 1977.
概要訳: この論文は、 est トレーニングの後に発症した精神障害の事例のはじめての専門的報告である。 5 人の患者(内、精神病の既往歴は 1 名のみ)が、誇大、偏執症、制御不能な気分の変化、妄想を含んだ精神病の徴候を示した。 est に起因する因子を確定するためには、さらなる研究が必要である。
M. A. Kirsch, L. L. Glass, "Psychiatric Disturbances Associated with Erhard Seminars Training: II. Additional Cases and Theoretical Considerations (エアハード・セミナーズ・トレーニングに関係した精神障害:II -- 追加の事例と理論的考察)", American Journal of Psychiatry 134(11), pp.1254-1258, 1977.
概要訳: われわれの以前の論文では、エアハード・セミナーズ・トレーニングへ参加した後に精神病を発症した 5 名のことを報告した。 この論文では、 2 件の追加の事例を報告し、これまでの事例をグループやサイコドラマの理論の見地から議論する。 権威主義的な est の指導スタイルは、参加者が侵略者を識別する必要がある場面において、多元決定的で病的な信頼を行なうような傾向をもたらすかもしれない。 特に不完全な自我境界を持った人に対して、このようなメカニズムは、 精神病の被害が発生してしまうような場合に、主要なはたらきを担っているのかもしれない。 est に関係した精神障害の発生率を確かめ、われわれの仮説を検証するためには、今後、統制された調査が必要となる。
J. Simon, "Observations on 67 Patients Who Took Erhard Seminars Training (エアハード・セミナーズ・トレーニングに参加した 67 名の患者の診断)", American Journal of Psychiatry 135(6), pp.686-691, 1978.
P. Finkelstein, B. Wenegrat, I. Yalom, "Large Group Awareness Training (自己啓発セミナー)", Annual Review of Psychology 33, pp.515-539, 1982.
J. Haaken, R. Adams, "Pathology as Personal Growth: A Participant-observation Study of Lifespring Training (個人成長の病理学: Lifespring トレーニングの参与観察研究)", Psychiatry 46(3), pp.270-280, 1983.
A. C. Higgitt, R. M. Murray, "A Psychotic Episode Following Erhard Seminars Training (エアハード・セミナーズ・トレーニング後の精神病発症)", Acta Psychiatrica Scandinavica 67(6), pp.436-439, 1983.
M. A. Lieberman, "Effects of Large Group Awareness Training on Participants' Psychiatric Status (参加者の精神状態に対する自己啓発セミナーの影響)", American Journal of Psychiatry 144(4), pp.460-464, 1987.
A. O. Solomon, "Psychotherapy of a Casualty From a Mass Therapy Encounter Group: A Case Study (ある大人数によるセラピー目的のエンカウンター・グループで被害を被った人に対する精神療法: 事例研究)", Cultic Studies Journal 5(2), pp.211-227, 1988.
Y. Klar, R. Mendola, J. D. Fischer, R. C. Silver, J. M. Chinsky, B. Goff, "Characteristics of Participants in a Large Group Awareness Training (自己啓発セミナー参加者の特徴)", Journal of Consulting & Clinical Psychology 58(1), pp.99-108, 1990.