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個人成長プログラムの選び方
(Choosing A Personal Growth Program)

情報にもとづいて決定を下すのをお手伝いする 10 の問い

クリス・マーサ(Chris Mathe)著

小久保 温訳

The original of this document

この文章は、著者のクリス・マーサ(Chris Mathe)さんの許可をいただいて、 小久保温が訳したものです。 その関係上勝手に転載などはできませんのでご注意ください。

たぶんあなたはいきづまりを感じていたり、ある種の問題や行動パターンが あなたの望んでいるものを手に入れようとするのを妨げたり、 遠ざけたりしていると感じているのではありませんか。 あるいは、これが自分人生のすべてなんだろうかと思っているのかもしれません。 それとも、あなたは既にセラピーに行っていて、もうこれ以上進展はなさそうだと 思ったのかもしれません。 理由はなんであれ、あなたは、今こそ何かが変わらなければならない時だと 決断しました。

それで、あなたはどうしますか?

友だちとか、家族とか、一緒に働いている人とか、 誰か知っている人が個人成長プログラムを受けに行き、 そのことについてしゃべっていたのを、 あなたはたぶん聞いたことがあると思います。 彼らは、そのプログラムによって自分がどうなったかということに、 とても興奮しているように見えたと思います。 彼らは、ネガティヴなパターンにブレイクスルーを起こし、 人生を前向きに歩んでいるように見えたでしょう。 彼らはとてもアグレッシヴに、 そのプログラムをあなたに売りこもうとしたかもしれません。 あなたは、ひじょうに興味を持ちましたが、心配にもなりました。 彼らの話は素晴らしく聞こえるのですが、あなたは秘密の団体、カルト、 マインド・コントロールなどの話も聞いたことがあったからです。 あなたは、自分の人生を変えたいと思っていますが、 個人成長プログラムは果たしてその答えになるのでしょうか?

過去数年以上、わたしは個人的に 2 つの個人成長プログラムに参加しました。 その 1 つはとても助けになりましたし、もう片方は全般的にとても満足を感じました。 「よい」プログラムと「わるい」プログラムを選り分けることが、 わたしの目的ではありません。 そのような何千ものプログラムの比較は、何百ものページや、 出版される頃には時代遅れになってしまう何年もかけた研究結果などから、 今や望めばいくらでも手に入ります。 その代わりにこの文章では、あなたが個人成長プログラムの消費者の通になり、 もしもちょうど自分に合ったプログラムがあれば、 それを選べるようにお手伝いすることにしましょう。 個人成長プログラムについて考えるときに一番大切なことは、 「情報にもとづいて」決定を下すことです。 自分が何を求めているのかを知り、受けることのできるプログラムについてよく学び、 あなたがゴールとしているものや信念に一番かなっているプログラムを選んでください。

個人成長プログラムの基礎知識

個人成長トレーニング・プログラムのルーツは、 1950 年代と 1960 年代の ヒューマン・ポテンシャル・ムーブメント(Human Potential Movement)の、 センシティヴィティ(感受性: sensitivity)やエンカウンター(encounter)の グループの登場にあります。 しばらくすると、これらのグループは、参加者のコミュニケーションを改善し、 体験を深め、意識をひろげることで、職場の人間関係をよりよくするというふれ込みで、 広く職場や組織の関心を集めました。 心理学者もプログラムのいくつかを率いてはいましたが、 これらの多くは素人によってリードされていました。 やがて、エンカウンターやセンシティヴィティのトレーニングの要素に、 セールスや影響力や行動修正(Behavior Modification)のテクニックを合体させた、 いくつもの商業的にパッケージされた「気づきのトレーニングのための大人数の グループ(気づきのセミナー: Large Group Awareness Training で LGAT とも略す)」 のプログラムが出現しました。

今日の商業的な LGAT のほとんどは、 1960 年代に ウィリアム・ペン・パトリック(William Penn Patrick)が開発した リーダーシップ・ダイナミックス・インスティチュート(Leadership Dynamics Institue: LDI)をモデルにしています。 LDI の一番よく知られた分岐は est(エアハード・セミナーズ・トレーニング: Erhard Seminars Training)で、これは現在では、いくぶん変更されて ランドマーク・フォーラム(Landmark Forum)として活動しています。 その他のセミナーについてもたぶん聞いたことがあるでしょう。 ライフスプリング(Lifespring)、インサイト・セミナーズ(Insight Seminars)、 ニュー・ウォーリアーズ(New Warriors)、インパクト(Impact)、・・・、 このリストは長く、現在もふくらみ続けています。 今や、文字どおり、何千もの個人成長プログラムが全世界にあります。 一部の人々はこれらのプログラムに心酔していますが、 その他の人はそうでもありません。

LGAT 否定論者は、多くのプログラムで用いられているテクニックや、 高圧的な売り込みと勧誘や、 感情的に傷つきやすい参加者が心理的にダメージを負う可能性を問題にしています。 とは言え、多くのプログラムの参加者は、ポジティヴな結果を報告しています。 その声には「おもしろくて役に立った」から 「これはこれまでの人生の中で最も大切で衝撃的なものだった」というものまであります。 幾人かの参加者は奇跡と紙一重とも言えるライフ・チェンジが起ったとも言っています。

10 の問い

情報こそが、個人成長プログラムを調べる上で、あなたの一番大切な味方です。 だから、質問してみてください。 以下、わたしが 10 個のキーになる問いを挙げてみました。 あなたがこれに自分の問いを加えても全然かまいません。 また、質問することを、すまないなあと思ったり、 わたしは自分を防衛しようとしているのだろうかと思ったりする必要も全くありません。 どれくらい自分のオプションを加えて判断し、 情報にもとづいて決定を下せるか挑戦してみてください。 自分が受けようかと思っているプログラムについては、 十分理解したと思えるまで、知っておくだけの価値があります。 また、あなたは、自分が何を求めているのかを知っておく必要があります。 それがあなたのスターティング・ポイントです。

  1. あなたはどうしたいのですか?

    あなたが自分の人生をどう変えたいのかをはっきりさせればさせるほど、 あなたが必要としているプログラムが見つかるようになります。 たとえば、もっとしあわせになりたいとか、 自分がもっと大切に思えるようになりたいとか、 もっと人との関係をよくしたいとか、 怒りをしずめたいとか、なんでもいいので、 自分にとって意味があることを決めてください。 そして、あなたが変わった後で、 その問題がどうなっていて欲しいか考えてみてください。 そのことをあなたはどう感じるでしょうか? もしも、自分がどうしたいのかをきちんと決めることができないなら、 「自分は何者で、どこへ行こうとしているのか」を見つけることが、 たぶんあなたのゴールなのではないでしょうか。

  2. あなたは何でそのプログラムを受けようかと考えているのですか?

    誰かがあなたにそのプログラムをすすめているのでしょうか? ともだちとか、愛している人がそのプログラムを受けて、 あなたも受けるようにすすめているのかもしれませんね。 あなた自身のために選んでください。 あなたの身の回りの人たちにとっても、あなたの人生のポジティヴな変化は、 確かによろこばしいことかもしれません。 しかし、他の誰のためでもなく、 プログラムは必ずあなた自身のために受けて下さい。

  3. そのプログラムはどういう原理にもとづいているのですか?

    宗教的なものでしょうか? それとも世俗的なものでしょうか? スピリチュアルなものを含んでいるのでしょうか? 対決的で権威主義的なものでしょうか? それとも援助的で同情的なものでしょうか? そのプログラムに対する挑戦的な質問は期待されたり、歓迎されるでしょうか? それに対する答えは、ダイレクトなもので、ちゃんと答えになっているでしょうか? これらのことは、あなたが何を求めているかによるので、 「正しい」答えというものはありません。 あなたの求めているものが何であるにせよ、 そのアプローチがどのような心理学的、感情的、 あるいはスピリチュアルな法則にもとづいているのか、 プログラムの代表者ははっきりと言えなければなりません。 その法則は納得のいくものでしょうか? そして広く世の中に適用できるものでしょうか? プログラムが一人の人間の教えにもとづいていて、 非常に高度に構成された「教義」と関連している場合には、注意しましょう。

    多くの個人成長プログラムのファシリテーターは、 それをどう呼んでいるかはわかりませんが、 集中的なグループ・サイコセラピーを行ないます。 もしその人たちが、誘導するような瞑想や、体験的なエクササイズや、 サイコ・ドラマ的な過去の再体験や、ロール・プレイングや、 その他の強い感情的な反応を引き出すテクニックを使っているなら、 彼らは心理学的なバックグランドを持ったグループ・サイコセラピーの トレーニングを受けているはずです。 これについては次の問いに続きます。

  4. どのようなバックグランドがファシリテーターにはありますか?

    一般に、感情が強くゆさぶられるプログラムほど、 ファシリテーターのセラピー的なバックグランドが重要になってきます。 もしも、ファシリテーターがドラマチックな人生の変化を約束するなら、 あなたはそのファシリテーターのプロフェッショナリズム、 そして心理学と深く関係している感情的な変化を取り扱う能力について、 完全な信頼がおけなければなりません。 堂々とした話し手や、パワフルな煽動家、そして「認可された」トレーナーなどが、 個人やグループの深い感情的な変化を導くのには、 必ずしも資格が必要なわけではありません。 資格証を求めましょう。 いかなる感情的に強くゆさぶられるプログラムも、 最低限一人の経験を積んで資格を持っている臨床のサイコセラピストによって 導かれていることが、常に望ましいものです。

  5. 受講しようと思っている人に対してスクリーニング(適性検査)がありますか?

    どのような人たちがこのプログラムを受けたでしょうか? 専門家によって、受けようと思っている人に対してスクリーニング(適性検査) が行われていますか? 受講を許可されるか否かはどのような事情によって決まるのでしょうか? あなたがプログラムの受講料を払うことができるかというチェックも、 基本的なスクリーニング(適性検査)に含まれているかどうか注意しましょう。

  6. プログラムのそれぞれのセッションの受講生は何人ですか?

    個人成長プログラムの参加者の平均の人数は、 1 セッション当たり、 20 人以下から数百人まで非常に幅があります。 一般に、クラスが小さくなるほど、あなたは個人的な対応をしてもらえるでしょう。 よくデザインされたプログラムでは、個々のセラピーにおいて、 学びと、グループ・ワークにおける成長の力と、癒しの力の間のバランスが できるだけ取られています。 15 ないしは 20 人以上のグループになってくると、 いくつかの小さいグループや派閥が作られやすくなります。 すると、グループは「集団的思考」にはまることがあり、 グループ内の交流を作り出すのに欠かせない友情と信頼が失われます。

  7. 参加者に対するスタッフの割合はどのくらいですか?

    参加者に対するスタッフの割合は、一般に高いほどいいと言えるでしょう。 一部のプログラムでは、一人のファシリテーターが、 何人かのスタッフに助けられながら、数百人の参加者に対して はたらきかけようとすることもあります。 このような場合、明らかに、ほとんどの参加者は個人的な対応をしてもらえません。 他のプログラムでは、割合は 1 対 1 に近いものになっています。

  8. スタッフの適性はどうですか?

    スタッフは正式に訓練されていますか? 何人かのスタッフは基本的に「裏方」にまわり、 その他のスタッフはプログラムのファシリテーターを助け、 参加者にコーチしたり、働きかけたりします。 ファシリテーターを補助する者は、それぞれの役割に応じて、 全員が適切な訓練と経験を積んでいるべきです。 加えて言えば、プログラムでトレーニングを行なうには、 スタッフは彼ら自身の仕事の、倫理的、法的、心理学的な 含意と責任も理解しておく必要があるでしょう。

  1. プログラム受講後にどんなサポートが得られますか?

    アフターケアは、とても大切な問題です。 何故か? 考えてもみてください。 そのプログラムが本当にあなたの人生を変えて、 あなたの望んだ結果をすべてつくりだしたとします。 いかにあなたが個人的にはポジティヴに感じていたとしても、 ドラマチックな変化は、元々の人間関係、友情、仕事をかき乱します。 これらの変化がうまくいくようになるまでに、 あなたには時間とサポートが必要です。 あなたが学んだものを、あなたの人生に統合できるよう助けてくれる 十分な援助的で専門的なアフターケアを提供しているプログラムを 探しましょう。 これらのアフターケアのミーティングが「あなた」のためのもので、 あなたに新しい参加者を勧誘させるようなものになっていないことを 確認しましょう。 そして、誰がアフターケアのプログラムを行なっているかを調べましょう。 その人はどんな資格を持っていますか? 用意されたアフターケアのミーティングの後にも、 追加のサポートを受けられるでしょうか?

  2. 「情報にもとづいて」決定を下しましたか?

    人生を変えるような決定をするときは、 いつでもその結果についても考えるようにしましょう。 なるべくたくさんの適切に手に入れられる情報を元に決断しましょう。 研究に携わろうとするとき、結婚することになる相手を魂が探し求めているとき、 新たなキャリアをはじめるとき、こどもをつくるとき、 大きな投資を行なうとき、そんなときと全く同じように、 あなたの成長についても決断を下してください。 一部のプログラムの販売員は、彼らの用いるプロセスを秘密にしたがります。 彼らは、参加者が前だけを見つめて、疑問を差しはさまむことなく、 プログラムに参加して欲しいと思っているのです。 これからプログラムに参加するかもしれない人の適切な質問に対して、 彼らは「頭で考えないで」とか「プロセスを信じて」と挑戦することさえあります。 実際には、質問に対してダイレクトにちゃんと答えてくれた方が、 より安心してプロセスを信頼することができるということは、 あなたにもわかるでしょう。

レッドカード

完全なものではないが、以下のレッドカードのリストは、 何千もの中から、 あなたが個人成長プログラムを選ぶときの助けになると思う。 これらのレッドカードのうち、一つにでも出会ったら、 やめることを考えた方がいいかもしれない。 あなたの内面の、また外部からのプレッシャーに負けないで決断し、 質問しよう。 もしも、 2 つ以上のレッドカードを見つけたと思ったら、 わたしはその災いのようなプログラムを避けることをあなたに薦める。

  • 使われてるプロセスやテクニックにおける秘密主義 (参加者の個人のワークにおける、絶対に侵してはならない秘密を、 守ろうとするのとは、これは全然違うことだ) 。

  • あなたのセラピストやカウンセラーと相談したり、調整したりするのを拒絶する。

  • 一人のカリスマ的人物の考え、リーダーシップの片方、 あるいは両方にプログラムがもとづいている。

  • ファシリテーターや、スタッフやプログラムに対するいらいらするような懸念。

  • あなたの質問に対する、挑戦したり、防衛したり、 くだらないものと見なしたりするような応対。

  • 雲をつかむようなものだったり、一般的な範囲を超えた、 受講生の成功に関する約束。

  • 「押し売り」戦法

  • 新しい参加者を勧誘するように、受講生にプレッシャーをかける。

情報にもとづいて決定を下すための、この他の重要なポイントは、 ファシリテーターにアクセスすることです。 プログラムのファシリテーターに会って、質問することはできますか? もしできなかったり、話してみた後でも、 個人的で感情的な強烈なワークの間、 あなたを導くその人物の考え方に、完全に安心できなければ、 歩くのではなく、走ってそのプログラムから逃げてください。

あなたの決断を下そう

あなたは、かけがえのない存在です。 あなたの物語、そしてあなたが必要としている癒しと個人の成長は、あなた自身のものです。 一人で読書すること、友人や家族との語らいを振り返ってみること、宗教的な関わり合い、 個人的なカウンセリング、グループ・セラピー、ワークショップ、セミナーなど、 あなたがゴールとしたものにたどりつくための道は、本当に何通りも、何通りもあります。 さまざまなアプローチを取り混ぜることは、あなたの持って生まれた権利ですし、 それを見つけていくことは、とても個人的な旅であるとも言えます。 あなたのための「答え」を持っていると言うような 人物やグループには疑いの目を向けましょう。

インターネットで探したり、図書館に行ったり、 あなたが信頼し、尊敬する人物と賛否両論を議論してみたりして、 どんなプログラムでも受けることを決める前に情報をつかみましょう。 そして、忘れないで下さい。 あなたが人生を変える可能性のある決断をしようとしているとき、 恐れや不安が起こってくるのはとても自然な反応なのです。 そして、もし、すべて質問し終わって、すべての調査を終えた後でも、 プログラムの中身や、ファシリテーターやスタッフに、 まだ不安を感じていたら、そのときは、その直感を信頼してください。 今回のそのプログラムは、たぶんあなたに向いていないのでしょう。

プログラムの販売員、特にファシリテーターと話をするときには、 自分の「本能的な反応」に注意を払いましょう。 その人物に、あなたの感情的な部分は、何を「見」ますか? もし、人として信頼できる、プロフェッショナル、尊敬できる、倫理的、信頼できる、 技術がある、そういった言葉が心に浮かんでくれば、いい兆しです。 セールスマン、防衛的、はぐらかす、押しが強い、調子がいい、アグレッシヴ などの言葉が心に浮かんできたら、 たぶん自分により「フィットした」と感じられるプログラムを探し続けた方がいいでしょう。

既にセラピーに行っているのであれば、 そのプログラムがあなたのセラピーの過程をよりよい方向へ促すのか、 それとも妨げになると思われるのかを、セラピストと相談しましょう。 セラピストが、あなたの参加しようと考えているプログラムの詳細を知らないときは、 ファシリテーターやプログラムの販売員とコンタクトを取ってもらうといいでしょう。 あなたがセラピストを信頼し、尊敬するなら (そうでないなら、なぜあなたはそのセラピストにかかっているのでしょうか?)、 その人の意見や評価を注意深く聞きましょう。 理想的な状態は、個人成長プログラムがもたらす影響を、 あなたとセラピストがうまく調整して、 望んだゴールへたどりつけるようにすることです。 そのようなプログラムに参加することをもし決めたら、 セラピーの方ではアフターケアとサポートをしてもらえるようにプランをたてましょう。

セラピーを受けていない場合は、あなたが尊敬し、信頼するセラピストと、 あなたのゴールを設定したり、あなたの問題点をよりクリアにするために 何回かセッションを持った方がいいかもしれません。 この時間とお金の投資は、あなたがどこに力を入れたらいいかをはっきりさせ、 個人成長プログラムの効果を大きく多様なものにしてくれるでしょう。

費用はどれだけかかるか?

費用については、ここまでの議論ではまったく触れて来ませんでしたが、 難しい問題です。 もしプログラムが本当に、生涯の心の傷を癒したり、最高といえるゴールに到達したり、 心に真の平安をもたらしたとしたら、 それはあなたにとってどれくらい価値があるでしょう? それに答えられるのは、あなただけです。 個人成長プログラムの費用はどんなものでも、百から千ドルくらいです。 プログラムと同じくらい費用もさまざまです。 プログラムの期間は、ごく一般的には 2 から 10 日くらいです。 金銭的なコストがどんなものであれ、 プログラムでは少なからぬ時間と感情的なエネルギーも費やされることは 理解しておくべきでしょう。 そして仮にプログラムによって、あなたがゴールとしていたものにたどりついたり、 それを超えることができたとしても、 あなたの家族や友人や仕事には、著しい「波及効果」が現れるかもしれません。

まとめ

「人生の変化」をつくりだすことを目的にしたどんなプログラムでも、 参加しようかと考えているときには、研究を行なうときのように、 健全な懐疑主義を呼びさましましょう。 たくさん質問をして、プログラムの中身に詳しくなり、 ファシリテーターや重要なスタッフについてよく知ってください。 個人的なものであれ、そうでないものであれ、 あなたの成長は結果ではなくプロセスであるということを、はっきり知っておきましょう。 どんなプログラムも、本も、哲学も、グルも、それ一つだけでは、 たった数日で長期に渡っている問題を「癒し」たり、 あなたの個人的なゴールをすべて達成したりすることはできません。 あなたの成長は、たくさんの苦闘、痛み、よろこび、そして気づき、・・・それから時間、 そういったものすべてを伴ったものなのです。 あなた自身が必要としているものと、ゴールとしているものをよく知り、 その代弁者とも言えるようになりましょう。 そうすれば、自分をよりよくしようというあなたの探求を、 手助けしてくれる人々やプログラムに「きっと」出会うことができるでしょう。 根気強くなりましょう。 特定の技能に優れた人々だけでなく、人として信頼できる人々も探して、 「あなた」が一番したいことを心に持ち続けることを誓ってください。

追加情報

より詳しい情報は、 いくつかの最もよく知られた個人成長プログラムに関する紹介と議論も行なわれている、 気づきのページ(The Awareness Page) をチェックして欲しい。 一部の LGAT で用いられている詐欺的で説得的なテクニックについては、 アメリカ心理学協会(APA: American Psychological Association)による レポートが、 カルト啓発の Web サイト http://www.rickross.com/reference/apologist23.html にある。


著者について

クリス・マーサ(Chris Mathe)(臨床心理学の博士論文の審査を受ける資格を所持)は、 ここ 5 年間、深くセラピー的な変化の中にいる。 彼は、トレーナー、ファシリテーター、コンサルタント、エグゼクティヴの指導、 上級の管理職などを 20 年以上勤めた。 現在は、綿密な 8 日間の小グループのセラピー・プログラムである ネクスト・レベル・インテンシヴ(Next Level Intensive)の補佐理事 として勤務している。 彼には、chris.mathe@sota.com に電子メールを送ると連絡が取れる。


翻訳について

この文書の著作権はクリス・マーサ(Chris Mathe)さんに、 翻訳の著作権は小久保温にあります。

原文は、 http://perso.wanadoo.fr/eldon.braun/awareness/choosing.htm に置かれています。 この文書は、小久保温が、原著者のクリス・マーサ(Chris Mathe)さんに 許可をいただいて翻訳したものです。 その関係上、勝手に転載などはできません。 訳には、原文の意味を、日本の読者になるべくわかりやすくなるよう、 適宜言葉を補って意訳した部分もあります。 翻訳の間違いなどを発見された方は、ご連絡いただければ幸いです。 連絡先はkokubo@aomori-u.ac.jpです。


解説

この文書は、 LGAT 関係の資料が大変充実している 気づきのページ(The Awareness Page)の 記事の一つです。

著者は、基本的には、セミナーなどの個人成長プログラムに賛成していますが、 その内容をきちんと確かめた上で受講することをすすめています。 まず、自分がどうなりたいのかをよく考えること。 そして、その目的に合ったプログラムを選ぶこと。 そのためには、内容をきちんと確認することという、 とても明解なスタンスが読み取れます。 また、人生に変化をもたらすプログラムを受講した後の、 サポートの重要性も強調されています。 なお、日本では、かかりつけのセラピストやカウンセラーがいる人は、 多くないと思います。 この点を除いて、この文章は、そのまま日本でもおおむね通用する内容だと思います。

日本の場合、特に自己啓発セミナーと呼ばれるものでは、内容を公開することや、 受講後のサポートに関しては、ひじょうにお寒い状況があります。 しかし、自己啓発セミナー以外にも、各種セラピー等、いろいろな選択肢があります。 特に、勧誘されている方は、その団体のセミナーを受ける必然性 (なぜ、その団体でなければならないのか? 他にも可能な選択肢はたくさんあるのに) を考えて、「情報にもとづいて」決定を下すことを、わたしもおすすめします。


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